こんにちは!震災後にUターンして水産の世界に飛び込んだヒロヨシです。
皆さん、つぶ貝はご存知ですか^^?
最近ではスーパーでもたまに見かけることができるので、ポピュラーな存在ではないでしょうか。
気になるのはその食べ方ですよね。
もちろん、そのままお刺身としても美味しいですが、調理すれば食卓の幅が広がりますよ!
そこで今回は、つぶ貝の基本情報と共に、食べ方や下処理の方法をご紹介します。
目次
つぶ貝とは
つぶ貝の基本情報
コリコリとした食感、クリーム色の美しい見た目、手軽な価格など、つぶ貝には魅力がたくさんあります。アワビやサザエと並び、生食ができる巻貝として知られています。
しかし、「つぶ貝」という標準和名は存在せず、「つぶ貝」という呼称は、主に食用とされるエゾバイ科の総称となっています。非常に曖昧な呼称です。「バイ貝」と呼ばれるものもありますが、地域によってはつぶ貝と呼ばれたり、バイ貝と呼ばれたりします。
食用できるエゾバイ科だけでも20種類以上存在するので、すべてを網羅することは難しいです^^;
つぶ貝の種類
つぶ貝と呼ばれる貝の中でも、特にポピュラーな種をいくつかご紹介します。
エゾボラ(真ツブ)
エゾボラはつぶ貝の中でも最もポピュラーな種類で、居酒屋さん等で出てくるツブのお刺身に多く使われています。
基本的には生で食べられることが多いですが、焼いたり、煮たりすると美味しいです。
価格は少し高めです。
ヒメエゾボラ
ヒメエゾボラはエゾボラよりも小さいため、「ヒメ(姫)」の名前がついています。
小ぶりながら、とても味が良いことで知られています。
北海道以外の三陸や常磐でも水揚げがあります。
シライトマキバイ(トウダイツブ)
シライトマキバイは細長い形状からトウダイツブと呼ばれます。
バイという名前がついていますが、ツブと呼ばれることが多いです。
底引き網漁や、沖あいタコかご漁で水揚げされます。
冷凍剥き身は定番となっています。
モスソガイ(ベロツブ)
モスソガイはカタツムリのような見た目を持つ貝で、青森ではおでんによく使われます。
加熱しても固くならないため、茹でたり、おでんにしたり、煮つけにしたりすることがポピュラーです。
唾液腺には毒が!
つぶ貝を調理するにあたって、注意しなければならないのが「唾液腺」です。唾液腺にはテトラミンという毒性分が含まれており、誤って摂取してしまうとめまいなどの麻痺症状が出てしまいます。
剥き身などで販売されているものは唾液腺をとってあるので心配ありませんが、生きた活ツブから調理する際は注意が必要です。
下処理の方法と毒の除去
つぶ貝の下処理について紹介します。
殻を割る
まずは殻を割りましょう。強い力で割ってしまうと中の身が潰れてしまったり、身に殻が刺さってしまうことがありますので、丁寧に扱ってください。
殻のとがっている先っぽの方は、身ではなく内臓がある為、そこを狙うと良いです。
ビニール袋などに入れてから叩くと、貝殻が散らからないのでお勧めです。
内臓をとる
次に内臓を除去していきます。
手で簡単に取れます。
唾液腺をとる
エゾボラ類は毒性のある唾液腺がついています。必ず除去しましょう。
※バイ類は唾液腺が無い場合があります。
内臓がついていた部分を縦に開くと、粘土のような柔らかい物質が出てきます。
これが唾液腺です。
手で簡単に引き抜く事ができます。
塩もみor塩茹でする
つぶ貝は、殻を割った後は日持ちがしません。
時間がたつと匂いも出てしまいますので直ぐに食べましょう。
生で食べる場合は脱殻後直ぐに塩もみをしてヌメリをとり、スライスして完成です。
塩茹でする場合は2%の塩水で3分ほど茹でましょう。
脱殻してから塩茹ですると湯で時間が短くなるのでオススメです。
食べ方
つぶ貝の食べ方については、お刺身や煮物、焼き物など、さまざまな調理法があります。
お刺身(生)
つぶ貝の中でも、エゾボラは新鮮なうちは生食が可能です。
ワサビや醤油をつけて食べるのが一般的です。
オススメの品種
エゾボラ、ヒメエゾボラ
煮付け(柔らか煮)
ツブは長時間煮込む事で柔らかくなります。
モスソガイなどは加熱調理に適しています。醤油や味醂で煮ると、旨味が引き立ちます。
オススメの品種
ヒメエゾボラ、シライトマキバイ、モスソガイ
おでん
青森地方では、つぶ貝をおでんの具材として使うことがあります。独特の食感が楽しめます。
アヒージョ
低温のオリーブオイルでニンニクと煮たスペイン料理です。
ニンニクの香りとつぶ貝の旨みがベストマッチ!
こちらもボイル剥き身のつぶ貝で調理可能です。
シライトマキバイやモスソガイは熱を加えても固くなりづらいのでオススメですよ。
オススメの品種
シライトマキバイ、モスソガイ
ツブ貝のペペロンチーノ
つぶ貝の出汁がとけたオリーブオイルで作ったペペロンチーノは絶品です。
アヒージョの残りオイルを使っても美味しく作れます。
まとめ
これらは一例ですが、つぶ貝はどのような料理にも合わせることができます。各地で独自のつぶ貝料理がありますので、それぞれの特色を楽しんでみてください。
以上、つぶ貝の基本情報と食べ方、下処理方法について紹介しました。新鮮なつぶ貝を見かけたら、ぜひ試してみてくださいね!
それでは良いお魚ライフを~>゚))))))))))))))))>=<
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水産加工会社の2代目/フードコーディネーター
震災後の2014年に東京からUターンしてお魚屋さんになりました。 お魚の雑学や、お魚を使ったレシピ等、「魚」にまつわるコンテンツを日々発信中!