
こんにちは!
幼少期からの魚好きをこじらせて、気づけば大学でも学んでいたお魚大好き女子大生の鈴木ひらです。
みなさんはコウイカをご存知ですか?
スルメイカなどと比べると丸っこい形をしていて、ヒラヒラとしたえんぺらが可愛らしいイカです。
味も非常に美味しく、お寿司や天ぷらのネタとしても重宝されています。
釣り人にも人気のコウイカですが、実は見た目の良く似たカミナリイカやシリヤケイカと混同されがちなんです。
コウイカだと思って釣ったイカが、実は違った!なんてことにならないように、それぞれの特徴や見分け方について見ていきましょう!
目次
各コウイカ類の基本情報
一口にコウイカ類と言っても様々で、日本近海だけでも約20種ほどが生息していると言われています。
ここでは、そのうち日本で最もよく見かけるコウイカ、カミナリイカ、シリヤケイカの三種について説明していきます!
コウイカ

■コウイカ目コウイカ科
■大きさ:胴長20cm程度
■分布:東日本、日本海中部以南以西の沿岸~東シナ海。
コウイカ科の中で最も一般的なイカです。
他のコウイカ類と同様、胴の背中側に大きな甲が入っています。
虎のような縞模様があるのが特徴です。
墨の量がとても多いので、関東ではスミイカと呼ばれることもあります。
他にも西日本では、マイカやハリイカと呼ばれたりするそうです。
内湾の砂地の、水深約10~70メートルの場所に好んで生息しています。
釣れたての時は、えんぺらの根本部分の縁取りが黄金色に輝いていて、とても綺麗ですよ!
カミナリイカ

■コウイカ目コウイカ科
■大きさ:胴長30cm程度
■分布:房総半島以南、東シナ海、南シナ海。コウイカよりもやや外洋を好み、九州に多い。
コウイカによく似ていますが、楕円形の紋のような模様があるのが特徴で、モンゴウイカとも呼ばれています。
スーパーなどで「紋甲イカ」と書かれたイカの切り身を見かけることがありませんか?
でもこれはほとんどの場合、ヨーロッパコウイカなど海外産のコウイカ類で、カミナリイカではありません!まぎらわしいですね…(笑)
砂地を好んで生息していて、コウイカよりも大きく成長します。
キロオーバーなんてことも多く、釣りがいのあるイカです!
えんぺらの根本部分に緑色の縁取り線があり、こちらも釣れたての時は蛍光色に輝いていて綺麗です。
シリヤケイカ

■コウイカ目コウイカ科
■大きさ:胴長20cm程度
■分布:東北地方南部以南。西太平洋の温帯・熱帯域。コウイカと比べて南方に多い。
こちらもコウイカによく似た形のイカですが、たくさんのゴマを散らしたような、白い斑点模様があるのが特徴です。
このことから関東ではゴマイカとも呼ばれています。
胴の先端部(頭と反対側)にある小さな孔から赤褐色の粘液を分泌するので、ここが赤茶色に染まっていることが多いんです!
これが尻が焼けたように見えるということで、シリヤケイカという名前がついたそうです。
シリヤケイカの甲をつけたまま干物にしたものは「甲付きスルメ」と呼ばれ、瀬戸内の特産品になっています。
コウイカ類の甲

コウイカ、カミナリイカ、シリヤケイカに共通しているのが、胴の中にある甲です。
よく砂浜に行くと、小さな白いサーフボードのような形のものが落ちていませんか?それがコウイカ類の甲です!
主に炭酸カルシウムでできていて、貝殻が退化したものだと言われています。
インコやカメなどのペットのためのカルシウムサプリメントとしても利用されているんですよ。
各コウイカ類の見分け方
コウイカ

カミナリイカともシリヤケイカとも違うポイントは、甲の先端が鋭く尖っていることです。
これが西日本での通称、ハリイカの由来となっているんです。
シリヤケイカはここに粘液を分泌する孔があるので、トゲを持ちません。
カミナリイカはトゲを持ちますが、コウイカほど鋭くありません。
なのでコウイカを見分けるには、甲の先を触って確認してみると良いでしょう!
カミナリイカ

カミナリイカの特徴は、なんと言ってもモンゴウイカという通称の由来にもなっている模様です!
他のコウイカ類には見られない、コーヒー豆のような紋様が確認できれば、カミナリイカで間違いありません。この模様がキスマークにも見えることから、英語ではキスリップ・カトルフィッシュ(kisslip cuttlefish)なんてオシャレな名前が付いているんですよ。
カミナリイカも、コウイカほどではありませんが甲の先端にトゲがあるので、両者を見分ける際には模様の方が決め手になるかもしれませんね。
シリヤケイカ

シリヤケイカは、足の間に白いラインがあり、胴の白い斑点や黒っぽい体色も特徴的なので、他のコウイカ類とは比較的簡単に見分けることができます。
また甲の先端が丸くくぼんでいるという点で、先端にトゲのあるコウイカやカミナリイカとは一線を画しています。
なので、シリヤケイカを見分ける際には、この甲の先端の丸みが決定打となるでしょう。
各コウイカ類のお味

コウイカ
コウイカは身が肉厚で甘みがあり、コリコリとした食感のあるとても美味しいイカです。
お刺身で頂くのはもちろん、火を通してもあまり硬くならないので、天ぷらや煮物にしても絶品です!
また夏頃からは、春に生まれたばかりのまだ小さな新イカが市場に出回るようになります。
新イカは特に関東では高級品として扱われています。
軽く湯通ししただけのお刺身や、一貫に一杯の新イカをあてがった握り寿司は、季節を感じられるお料理です!
カミナリイカ
カミナリイカの身も甘みがあり、コウイカ以上に肉厚です。食感はコウイカよりも少しもちもちしています。
お刺身や湯びきにすると美味しい他、火を通すと硬くなるので、炒め物にとても向いています。
コウイカと比べると少し大味かもしれませんが、程よい甘みや食感が絶品の、非常に美味しいイカです!
シリヤケイカ
シリヤケイカの身も肉厚ですが、こちらは柔らかい食感が特徴です。
コウイカよりも甘みや旨みが劣るとされていますが、とはいえとても美味しいイカです。
お値段はコウイカよりもちょっとお手頃です。
お刺身でも美味しいですが、湯びきにすると甘みが増します!
また、火を通しても身が柔らかいので、天ぷらにすると非常に美味しくいただけます。
他にも、甲をつけたまま干物にした「甲付きスルメ」も絶品です。
まとめ
イカがでしたか?
一見よく似たコウイカ類ですが、それぞれの特徴がわかると判別できるようになります!
コウイカ類に出会った際には、ぜひ本記事の内容と照らし合わせてみてください。
もしも捌く機会があったら、甲の形も観察してみると面白いですよ~
それでは、素敵なお魚ライフを!

子供の頃から魚が大好きな女子大生。好きな魚はヒラスズキ。「見てかわいい、釣って楽しい、食べて美味しい」という最強のコンテンツであるお魚の魅力を、私なりの視点で発信していけたらと思います!