ウマヅラハギは旨い!カワハギとの違い・食べ方を魚屋が解説

皆さんこんにちは!相馬のおんちゃまオンラインショップ、店長高橋です。
今回はウマヅラハギというお魚をご紹介します。

名前が「ウマヅラハギ」をいう名前ぴったりな、面長な顔をしていますね。
こんなすっとぼけた顔をしている本種ですが、実はとっても美味しいお魚です。

良く比較されるカワハギとの違いも合わせて解説していきますよ。

ウマヅラハギの基本情報

ウマヅラハギは、スズキ系フグ目カワハギ科ウマヅラハギ属のお魚です。
馬のような面長な顔からその名が付きました。
ハギとは、カワハギと同じく「捌く時に皮を剥ぐ」という所からきています。
釣り人の間ではハゲと呼ばれる事もありますが、決して毛髪の事では無いので悪しからず。(笑)

約30㎝程まで成長する比較的小型のお魚で、日本全国を始め朝鮮半島やマレーシアまで分布しています。
海藻、小さな甲殻類や付着生物、プランクトン、稚貝など、様々なものを食べています。
幼魚はクラゲが大好物で、近年増えすぎて問題になっているエチゼンクラゲの天敵にもなってるみたいですよ。

近種のカワハギは江戸時代から高級魚として知られ、その代用品として使われる事が多いお魚です。

ウマヅラハギの産卵期は4月~7月。
その時期を外した、秋~春先を旬とする場合が多いです。

その中でも特におススメしたいのが、産卵で使ったエネルギーを蓄えなおす晩秋のものです。
カワハギ科の魅力の一つでもある肝が大きく濃厚になり、肝醤油や肝和えなど、カワハギ科でしか味わえない食味を楽しむことが出来ます。
※旬は漁獲された地域や、その年の水温などに左右されるので、あくまで目安としてお考え下さい。

値段

古くからカワハギの代用魚として用いられ、安値で取引されていたウマヅラハギですが、近年ではその価値が見直されています。
野締め(すでに死んでしまっているもの)はリーズナブルですが、大型で活魚(生きたまま流通する魚)や、活締め(生きている状態で〆た魚)のウマヅラハギは、肝に血が回らずに状態が良い場合が多いため、カワハギに勝るとも劣らない高値で競り落とされます。

ウマヅラハギを釣った場合、生きている状態で血抜きを行い、肝に血が回らないようにしましょう。

肝が旨い魚

ウマヅラハギを含むカワハギ科は、肝の旨さが魅力になっています。
濃厚な旨味と脂を含んでおり、肝独特の臭みもありません。

ウマヅラハギもその例にもれず、肝が絶品のお魚です。

私のおススメは肝醤油。
酒で血抜きをした肝を醤油で溶いたものなのですが、淡泊で食感の良いカワハギ科の身に濃厚さをプラスしてくれて、また違った味わいを楽しむことが出来ます。

カワハギとの違い

良く比較されるカワハギとの違いを解説していきますよ。

見た目

写真を並べると、その違いは一目瞭然ですね。
ウマヅラハギの方がより細長く、ヒレが青色になっています。

基本的にはカワハギの方が美味しいとされています。
食べ比べてみるとわかりますが、身、肝、どちらとも旨味が若干濃いです。

逆に言うと、ウマヅラハギの方がさっぱりとしたお味。

しかし、食べ比べてみてやっと分かる程度で、尚且つ魚体の個体差にも依存する所なので、「カワハギの方が絶対に美味しい訳では無い」という事を述べておきます。
私は値段が安いウマヅラで十分満足できます。(笑)

価格

サイズ、状態によって左右されますが、基本的(全く同じサイズ、状態)にカワハギの方が高値で安定しています。

食べ方・料理

ウマヅラハギのおススメの食べ方をご紹介していきます。

刺身

生食ができるウマヅラハギが手に入ったら、まずお刺身で楽しんで頂きたいです。
淡泊で歯ごたえがある白身は、噛むほどに旨味が広がります。

肝醤油をプラスすれば、カワハギ科でしか味わえない濃厚なお刺身を楽しめますよ。

煮つけ

サイズが小さくてお刺身にし辛いものは、頭と皮を除去して煮つけがおススメです。
ウマヅラハギは身離れが良く、ホロホロとした食感を楽しめます。
淡泊なので、甘辛い煮汁にも合いますし、逆に薄味にすれば酒のあてに最高です。

干物

「沢山あって食べきれない!」という時は干物がおススメ。
水分が抜けて旨味が濃縮したウマヅラハギは、他の干物とはまた違った味わいを楽しめます。

身離れの良さも健在で、とても食べやすいです。

干物にして水分を減らせば、冷凍したときの品質劣化も少なくなりますよ。

ウマヅラハギはおススメの魚

ウマヅラハギをご紹介しましたが、如何でしたか。
カワハギの代用品として使われてきたウマヅラハギですが、その味はカワハギに勝るとも劣らない美味しいお魚です。

比較的安めのお魚で味も良い、コスパ最高のお魚なので、見かけた際は是非食べてみて下さいね。
それでは、良いお魚ライフを~!

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