こんにちは!震災後Uターンして水産の世界に飛び込んだヒロヨシです。
皆さん、青のりはご存知ですか^^?
私達の住む町、相馬市の松川浦では青のり漁が盛んに行われているため、生や乾燥の青のりが良く手に入ります。
メジャーな岩のりよりも香りが良く、とても魅力的な食材なんですよ。
でも、青のりと同じような感じで「あおさ」という言葉を耳にしませんか?
実は、「青のり」と「あおさ」では、味や香りが全く違うんですよ!
今回はそんな青のりとあおさについて特集していこうと思います。
目次
青のりとは
まずは青のりのイロハから!
とっても奥が深い食材ですので、是非普段のお料理に活用してくださいね。
青のりの基本情報
一般的な黒い板のり等が「黒のり」、緑色の海苔が「青のり・あおさ」と呼ばれます。
粉末になった状態で、たこ焼きやお好み焼きにかかっている姿がポピュラーでしょうか。
粉末のほかにも、生、バラ干し、佃煮等で流通し、時折スーパーでも見かける事ができます。※写真はバラ干しのもの。
青のり・あおさの魅力は、何といっても鼻を抜ける「磯の香り」。
用途は黒のりと似ていますが、青のり・アオサの方が香りが強く違った味わいを楽しむ事ができます。
青のり・あおさの違い
アオサ目アオノリ属が「青のり」、アオサ目アオサ属が「あおさ」と呼ばれる事が多く、一般的には前者のアオノリ属の方が香りが良く高価となっています。
価格はなんと10倍程差が付く場合も。
高級品の青のりは、贈答用や小料理屋などでの利用が多いのに対し、安価なアオサは、ポテトチップス等の加工品やたこ焼き・お好み焼きのトッピング等に利用されます。
アオノリ科アオノリ属の海藻
・スジアオノリ
・ウスバアオノリ
・ボウアオノリ
etc...
アオノリ科アオサ属の海藻
・オオアオサ
・アナアオサ
etc...
ヒトエグサ
青のりを語る上で忘れてはいけない海藻があります。
それが「ヒトエグサ」です。
アオサ目ヒトエグサ科に属しているヒトエグサですが、「青のり」として取り扱われる事が多くなっています。アオノリと科が違うのに、青のりと呼ばれるんですよ。おもしろいですね。
※地域名によってあおさと呼ばれる事もあります。
熱を加えても劣化しずらい特性から、佃煮の原料として知られている海藻です。
磯の香りが熱を加えても飛ばないので、お料理にとても向いている海藻といえるんですよ。
我らが相馬市松川浦でも盛んに養殖されています^^
青のり・あおさの栄養価
青のり・あおさを含めた海藻類は、とても豊富な栄養価をもっている事で知られています。
食物繊維
青のり・あおさに含まれる食物繊維は水溶性なので、腸内環境の改善や血糖値の急激な上昇を抑える事ができます。
葉酸
妊婦さんの必須栄養素としても知られる葉酸が、100gあたり260μgと多く含まれています。
βカロテン
βカロテンは、不足したビタミンAの代わりができる栄養素です。皮膚、目、粘膜の健康維持に加え、アンチエイジング効果が期待できます。
マグネシウム
マグネシウムは生命活動に欠かせない栄養素です。歯や骨の形成、高血圧の予防等の効果が見込めます。
青のり・あおさの保存方法
一般的に、乾燥青のりは冷蔵庫等の冷暗所で保存すべきと書かれています。
しかし、いかに冷蔵庫といえど時間が経過するにつれて品質は劣化してくのですよ。
最も効果的な保存方法は、「冷凍保存」です。
青のり・あおさは冷凍しても品質の劣化が少なく、生と乾燥どちらでも長期的に保存する事が可能です。
定番料理
生・乾燥青のりで作れる定番料理をご紹介します。
味噌汁
青のりの最もポピュラーな食べ方といえるのでは無いでしょうか。出来上がった味噌汁に青のりを投入するだけなのでとっても簡単です。
生は水気を絞って、乾燥はそのまま味噌汁に投入します。
卵焼き
といた卵に青のりを混ぜるだけです。甘い卵焼きよりも、出汁を利かせた出汁巻き卵の方がおすすめですよ。
生は水気を絞って、乾燥は水に戻してから使うと良いでしょう。
佃煮
お土産の定番ですね。市販の常温保存品は保存料等を多く使用している場合が多いため、自分で作ったときの味の差にびっくりしますよ。その中でもヒトエグサは、熱を加えても香りが飛びづらいのでオススメです。
生はそのまま、乾燥は水に戻してから使うと良いでしょう。
天ぷら
といた天ぷら粉に青のりを混ぜるだけです。青のりの他に、玉ねぎ、白魚等を混ぜるとさらに美味しくなりますよ。
生、乾燥、乾燥水戻し、それぞれ味と食感が変わるので、その違いを楽しんでみましょう。
ラーメン
いつものインスタントラーメンが、驚くほどグレードアップします。オススメは塩ラーメン。
生、乾燥、乾燥水戻し、それぞれ味と食感を楽しんでみましょう。
まとめ
青のりのあれこれをご紹介していきましたが、いかがでしたか^^?
青のり、あおさ、どちらも上手に使えばとっても美味しい食材ですよ。
最近ではスーパーでも見かける機会が増えてきましたので、是非使ってみて下さいね。
それでは良いお魚ライフを~>゚))))))))))))))))>=<
水産加工会社の2代目/フードコーディネーター
震災後の2014年に東京からUターンしてお魚屋さんになりました。 お魚の雑学や、お魚を使ったレシピ等、「魚」にまつわるコンテンツを日々発信中!