【ソボクなギモン】トビウオが飛ぶ理由は?鳥より速く飛ぶって本当?

こんにちは!お魚大好き女子大生の鈴木ひらです。

突然ですがみなさん、トビウオが飛ぶ姿を間近で見たことはありますか?
私は船に乗っている時に何度が目にしたことがありますが、その飛距離に毎回驚いてしまいます!

ところで、トビウオがなぜ空中を飛ぶのでしょうか?
他にも跳ねる魚はいますが、トビウオほど長い距離を飛ぶ魚はいませんよね。

今回は、そんな知っていそうで知らない、トビウオの飛行の謎について掘り下げていきましょう!

トビウオの基本情報

■分類:ダツ目 トビウオ科 ハマトビウオ属
■大きさ:体長30cm以上にもなる
■分布:亜熱帯~温帯の海に生息し、日本全国で見られる
■生息場所:沿岸部の表層付近

全体的に細長い体型で、胸ビレがとても大きく発達しているのが特長です!
英名は”Japanese flyingfish”で、その名も「飛ぶ魚」です。
旬は夏から秋にかけてで、東京などではスーパーでも時々見かけることがあります。
寿司ネタによく利用される、「とびこ」(「とびっこ」とも)と呼ばれる小粒の卵は、トビウオの卵です!

トビウオは何のために飛ぶ?

トビウオが飛ぶ理由は、実はまだ明確にはわかっていないんです。

もっともよく言われているのは、捕食されそうになった時に天敵から逃げるため、という理由です。
表層で生活するトビウオは、シイラやマグロなどの大型の魚に、下から狙われることが多いんです。
真上には水面、真下には捕食魚…そんな絶体絶命のピンチを切り抜けるために編み出した策が、飛ぶということだったんですね!
マグロやシイラにとってみれば、追い詰めたと思ったトビウオがいつの間にか消えてしまうのですから、なんとも効果的な裏技です。

また他にも、大きな音や光に驚いた時にも飛ぶことがあります。
中には、エンジン音などに驚いた拍子に、誤って船の上に飛び込んでしまう、おっちょこちょいなトビウオもいるみたいです。

トビウオの飛行距離、速度、時間は?

トビウオは、平均的には海面の約2メートル上を、100メートル~300メートルもの距離飛ぶことができます。

また、飛行速度は時速55キロにも達すると言われています。
これはなんと、ツバメやヒヨドリなど、一部の鳥よりも速い飛行速度です!

これまで確認された最大の飛行時間は、45秒と言われています。

トビウオはなぜ飛べる?

では、なぜ魚の中で、トビウオだけがこんなにも飛ぶことができるのでしょうか?

飛行に適したヒレ

トビウオは、胸ビレが非常に大きく発達しており、これが飛ぶときに翼としての役割を果たしています!

また腹ビレも、胸ビレほどではないですが、大きく発達しています。
腹ビレは翼としての役割よりも、動かして空気の流れを変化させることで、胸ビレで発生する揚力を向上させる役割が大きいと言われています!

尾ビレは下端が長く伸びていて、水面を素早く滑走できるようになっています。

このように、ヒレを役割に合わせた形に大きく発達させることで、トビウオは飛行に適した体を作っているんですね!
トビウオのヒレは、生後2週間頃から大きくなるので、稚魚でも飛ぶことができます。

また、ヒレの棘の間にある膜(ヒレ膜)も非常に頑丈な作りなっており、飛行中の大きな空気の抵抗にも耐えられると言われています。

体が軽い

トビウオはより長く飛ぶために、体の重さを軽くしています。

トビウオは「無胃魚」と呼ばれる、胃を持たない魚です。
胃がないなんて!と驚かれるかもしれませんが、実は身近なサンマやイワシ、メダカなども無胃魚です。
プランクトンなどの小さな餌を食べる魚に多く、かくいうトビウオも、プランクトンを食べています。
胃を持たない無胃魚は、食べた餌をお腹の中に貯めておくことができないので、すぐに消化して体外に排出します。
こうすることで、体重を常に軽量化することができるんです!

またトビウオは、消化管自体も非常に短く直線状で、食べ物を体内に長く溜め込まないようにしています。

さらに、トビウオは骨の密度を低くすることで、他の魚よりも軽い骨を持っていると言われています。

まとめ

いかがでしたか?

トビウオは空を飛ぶために、他の魚とは違う、独自の進化を遂げているんですね!
それにしても、鳥よりも速く飛べるだなんて、魚界の常識を覆す飛行能力には驚きです...。

それでは、素敵なお魚ライフを〜!

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事