【ソボクなギモン】魚の寿命は何年?まさかの500歳越えも!

こんにちは!お魚大好き女子大生の鈴木ひらです。

みなさん、魚の寿命ってどれくらいかご存知ですか?
これは種によってバラバラで、1年で死んでしまう魚もいれば、何百年もの間生きる魚もいるんです!
例外はもちろんありますが、一般に小さな魚よりも大きな魚の方が長生きする傾向にある、と言われています。
他にも、深海魚は寿命が長い傾向にあることや、アクアリウムで飼われる魚は、淡水魚よりも海水魚の方が長寿の傾向がある、といったことも言われています。

「一番長生きする魚は?」
「身近な魚の寿命は?」
今回は、そんな魚の寿命にまつわるソボクなギモンについて掘り下げていきます!

短命タイプのお魚

【寿命1年】「年魚」たち

魚の中には、生後1年以内で大人になり、そのまま産卵して死んでしまう「年魚」と呼ばれるものがいます。

アユシラウオワカサギマハゼなどがその代表例です。
中でも特にアユが有名で、「年魚」という言葉は、単にアユのことを指すこともあります。

アユは秋に卵から生まれると、春から夏にかけて成長し、10月~11月頃に産卵すると、そのまま死んでしまいます。
アユには冬から春にかけて禁漁期がありますが、これは卵から孵って若アユに成長するまでの間、1年しか生きられないアユの資源をちゃんと守ってあげるためなんですね。

アユ

シラウオ

ワカサギ

マハゼ

【寿命数年】身近な魚もたくさん!

一方で、1年で死んでしまうことはないものの、寿命が数年と、比較的短命な魚は数多くいます。

私たちにとってなじみ深い魚では、マイワシやマアジが5~6年程度、サバブリが6~7年程度と比較的短命です。
秋の風物詩であるサンマは、約2年でその一生を終えます。
また、よく年魚と勘違いされるサケも、3~4年かけて成熟し、産卵してから死亡します。

長寿タイプのお魚

【寿命10年~100年】

10年以上生きるタイプには、比較的大きな魚が名を連ねるようになってきます!

スズキの寿命は10年ほど、マダイは20~40年ほど生きられると言われています。
コイの寿命もおよそ20年と言われていますが、長いと80年も生きることもあるようです!
また、金魚も平均寿命は10~15年ほどで、ギネス記録では43年も生きたものがいると言われています!
他にも、マグロウナギが20年ほど、ホオジロザメが50~70年ほど生きると言われています。

スズキ

マダイ

【寿命100年以上】最年長は驚きの512歳!

実は、100年以上もの間生きることができる、長寿のお魚も存在するんです!
私たち人間と同じくらいか、それ以上に長生きする魚がいるだなんて、驚きですね。

「生きた化石」という呼び名でおなじみのシーラカンス。まだはっきりとしたことは分かっていませんが、この魚も100年ほど生きることができるのではないかと言われています!
貫禄のある風貌ですし、なんとなく長寿のイメージはしっくりくる気がしますね…。

他にも世界最大の魚、ジンベエザメは寿命が約130歳と言われています。
やはり、「大きい魚のほうが長生きしやすい」という説は、あながち間違ってはいないようですね。

ところが、ジンベエザメよりもはるかに長生きできる魚が存在するんです。
それがニシオンデンザメ寿命はなんと約400年です!
また、2017年に北大西洋で現在発見された個体は、推定年齢が驚きの512歳だったそうです!
これは、現生する脊椎動物の中で最高齢だと言われています。
ニシオンデンザメは体長約7メートルの大型のサメで、北大西洋に生息しています。
魚やアザラシなどを食べる肉食性ですが、泳ぐ速さは1km/h程度と、非常にゆったりと泳ぐのんびり屋さんです。

魚は寿命を全うできない?

ここまでいろいろな魚の寿命をご紹介してきましたが、果たしてみんながみんな、この寿命を全うできるのでしょうか?
実は、寿命いっぱいまで生きられる魚は、全体のほんのわずかしかいません。

魚は育児をしない動物なので、親の保護を受けていない仔魚は、幼少期の死亡率が極めて高くなります。
実際に生存曲線を比べてみると、ヒトや哺乳類などにあたるType1グラフでは初期の死亡率が低く、魚や蛙などにあたるType3のグラフでは初期の死亡率がとても高いことがわかります。

Ray Husthwaite/Wikimedia Commons/CC-BY

このような生物学的特徴から、自然界で寿命を全うするまで生き延びる魚の個体は、とっても珍しいんです!

こんなにたくさん幼少期に死んでしまったら、大きくなる前に全滅してしまわないの?と心配になるかもしれませんが、大丈夫です!
たらこやイクラの様子を思い浮かべてみてください。
魚は、哺乳類や鳥類などとは比べものにならないほど、たくさんの卵を産みます
そのため、割合としてはわずかでも、数としてはたくさんの魚が成魚になることができるんです!

それにしても、私たちが普段食べている魚は、みんな厳しい試練を乗り越えてきたんですね。
そう思うと、より一層感謝しながら頂きたいです。

耳石でわかる!寿命を調べる研究

ところで、魚の寿命や年齢って、どうやって調べるのでしょうか?
寿命が短い魚や小さい魚は、実際に飼育して調べることができますが…珍しい魚や大きな魚、何百年も生きる魚などは、そうも言っていられません。

実は、ある部位を観察することで、その魚の年齢を推定することができるんです!
それが「耳石」です。
耳石は平衡感覚に関与する組織で、私たち人間の耳の奥にもあります。
魚ではこれが比較的大きく発達しており、頭部の後方に、左右1対存在しています。
耳石には年輪が刻まれているので、研究者の方々はこれを肉眼や顕微鏡で観察して読み取り、年齢を推定しています。

まとめ

いかがでしたか?

1年から400年まで、魚種によってこんなに寿命が違うなんて、驚きですね!
皆さんも気になる魚があれば、ぜひ寿命にも着目して調べてみてはいかがでしょうか?
大きな魚なら、耳石の採取にトライしてみても面白いかもしれません!

それでは、素敵なお魚ライフを〜

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