ホウボウの基本を魚屋が解説!特徴・旬・食べ方レシピ

皆さんこんにちは!
相馬のおんちゃまオンラインショップ、店長の高橋です。
今回は「ホウボウ」というお魚を解説します。

見た目にかなりのインパクトがあるので、一度見たら忘れられないお魚ですよね。
僕は小さい頃に図鑑でこのお魚に出合い、今でも大好きなお魚です。
見て楽しめ、さらには食べても美味しいですからね。

そんなホウボウの基本情報や食べ方等を解説していきます。

ホウボウの基本情報

ヘンテコな魚

見た目が特徴的な本種。
ホウボウ科の中でも最大種となっています。
江戸時代ではカナガシラ(カナガシラの詳細はコチラをご覧ください)と同じく「君魚(きみうお、きみよ)」と呼ばれ、殿様が食べる上等な魚として知られていました。

特徴は何といっても色鮮やかで大きなヒレ。


外敵を驚かせて身を守るために使うそうですよ。

普段は足のように発達した胸鰭で砂泥底を歩き回り、エビ、カニ、小魚を食べて過ごしています。
この足も面白く、足の先に感覚器官をもっています。
つまり、この足で餌を探しているんです。

他の魚には見られない特徴を沢山もった、何とも不思議なお魚です。

非常に上質な白身魚で、ヒラメや鯛と並ぶ美味しいお魚です。
他の白身魚と比べると、少しピンクっぽく歯ごたえが強め。

噛むほどに旨味が溢れます。

鳴き声を発する浮袋や、肝、内臓等も珍味として美味で、酒のつまみに最適。
好きな人は肝醤油もありですね。

歩留まり(可食部分の割合)が低いのが玉に瑕です。

通年で美味しいお魚ですが、強いて言うならば晩秋~冬にかけて脂がのってきます。(※地域によって差あり)
春先に産卵を迎えるので、それに向けて脂を蓄えます。

値段

古くから上流階級が食べる高級魚として知られていたホウボウですが、近年では価格が落ち着いてきました。
食の欧米化により、白身よりも脂の強い魚が好まれる傾向になった事や、海水温上昇等の要因で獲量が増えた事などがあげられます。

昔と比べれば安くはなっていますが、それでもやや高値を維持しており、まだまだ高級魚として鎮座しています。
活魚(生きたまま流通する魚)は、さらに高値で取引されていますしね。

見かけた際は是非食べてみて下さい。

ホウボウの豆知識

ホウボウの鳴き声

ホウボウは、浮袋を振動させて「グググ」と泣きます。
この鳴き声が名前の由来の一つになってるんですよ。
確かに「ホウボウ」と聞こえなくもないですね(笑)

漢字で書くと

ホウボウを漢字で書くと、
魴鮄
竹麦魚
となります。
なぜ竹麦魚と書くのか由来は不明です。
ただの当て字か、昔の人は音が出るものに竹を連想したので、鳴き声を発するホウボウに竹という漢字を入れたのでは、などなど、様々な憶測が飛び交っています。

お食い初めの魚

鯛、金目鯛、アマダイ、カナガシラ等と並び、ホウボウもお食い初めに利用される魚としても有名です。

ホウボウは頭が固く、鳴き声を発するので、
「頭の骨が固くなるように、夜泣きしないように」
という想いが込められています。

ホウボウの食べ方

ホウボウの基本の食べ方をご紹介します。

ホウボウのお刺身

新鮮なホウボウが手に入ったら、まずは刺身で食べてみて下さい。
しっかりとした歯ごたえで、噛めば噛むほど味がでます。
肝も美味しいので、お好きな方は肝醤油にするのがおススメ。

ホウボウの塩焼き

もちろん焼いて食べても絶品です。
しっかりとした身が、火を入れる事によってふわふわに。
普通の塩焼きに飽きたら、ちょっと洋風にしても良いですよ。

ホウボウの煮つけ

魚料理の定番ですね。
ホウボウは淡泊な味なので、味付けはしっかり目がおススメです。

ホウボウのポワレ

上質な白身魚は、洋食にもバッチリあいます。
タラやマトウダイ等が良く使われるポワレですが、もちろんホウボウでも大変美味です。
トマト系のソースがおすすめ。

ホウボウのあら汁

歩留まりの悪いホウボウですが、逆に考えるとあらが沢山でます。
大きくて硬い頭から出る出汁は、味噌ベースのスープによく合いますよ。

ヒレ酒

大きなヒレを、ヒレ酒にしてみてはいかがでしょうか。
作り方は、乾燥させた後にさっと炙って熱燗を注ぐだけ。

香ばしさが移った熱燗はいつもとは全く違う味わいを楽しめますよ。

まとめ

生態、見た目、味、すべてが楽しくておいしいホウボウ、如何でしたか。

古くから高級魚として扱われていましたが、近年では価格も落ち着いてきて手に入れやすくなっています。

楽しみ方も、身、アラ、ヒレ、内臓、すべて楽しめる、魅力たっぷり!
見かけた際は是非食べてみて下さいね。

それでは良いお魚ライフを!

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