【後編】北海道の水産学部×長崎県の水産学部×長野県の農学部で対談してみた

みなさんこんにちは!
生まれも育ちも海なし県、現在山の中で農学を学ぶ現役大学生のミユウです。
そんな私が、今まで触れる機会がほぼなかった「海」のこと、「魚」のことを知るために、奔走する過程をお伝えしていくものです!

本日のゲスト

みつき君の記事はコチラ
海なし県から水産学部へ!長崎でクジラの研究をする大学生の話

いかちゃん
新潟県出身。北海道大学 水産学部
「おしょろ丸の洗脳をされていたかもしれない」

いかちゃんの記事はコチラ
未来の水産業を担う現役水産学部生に迫る~海を、魚を知る旅~

対談の前半はコチラ
【前編】長崎県の水産学部×北海道の水産学部×長野県の農学部で対談してみた。

鰭脚類の解剖

※鰭脚類とは:海に住む哺乳類(海生哺乳類)の中でも、ひれがあるもの。アザラシ・イルカ・クジラ・セイウチのような、水族館でこどもたちのきらきらな視線を浴びている系生物ということだろう。

みつき「この間3 mくらいの漂着したミンククジラの解剖をして、初めてクジラらしいクジラを見たんだけどね。」

みゆう「クジラらしいクジラじゃない時もあるの?」

みつき「そう、腐敗しちゃうこともあるからね。研究室の先生の調査対象がスナメリっていう小さい1mくらいのイルカだから、漂着していればその解剖をやったりしているね。めっちゃ腐っているのは、めっちゃ臭い(笑)そしておグロですね」

いか「私も鰭客類(ききゃくるい)の解剖実験あった~」

みつき「えええぇえっ!いいなっ!!」

いか「鰭脚類すきなのね(笑)」

みゆう「(ん?キキャクルイとはなんだろうか。そして鰭脚類の実験ってレアなのね。。そんなに喜べる系のやつなのね。。。)」

みつき「はい、おグロです(クジラの解剖写真)」

おおお。。ちゃんとおグロ。ちゃんと腸がある。。。

みつき「やっぱり、鰭脚類は哺乳類を感じたよね。くさいし。魚とかの解剖もやったけど、その臭いはまだかわいく感じるよ。(笑)

いか「鰭脚類が好きで、水産学部に来たの??」

みつき「そうそう。海洋大学でヒゲクジラの研究をしたくて。推薦で受けたけど、見事に落ちてさ。他にクジラの研究をしている大学が長崎だったんだよね。でも、入ったらハクジラだったんだけどね。」

将来の展望

みつき「進学して、海洋大の院に行けたらいいなぁって思ったり。でも内部進学もありかなぁと思ったり。その後は、高校の先生になって長野に戻ろうかなって思っている。今のところの予定ですが。」

みゆう「理由は?」

みつき「進学する時に、長野は水産学部を知らな人が多くて。進路の先生たちも、内容も知らなくて。それは困るじゃんって気持ちで。

俺がたまたま水産学部の話を聞いて、知る機会があったけど、まだまだそういう機会が少ないのね。だから『水産学部へ行こう!』って思う学生も少なくて。でも、実際はめちゃめちゃ面白い分野だったし、これを知らないのはもったいないすぎるよなって。あとは、頑張ってくれ長野の教育!みたいな気持ちとね。(笑)

だったら、生物の授業でも、水産の話を交えながらできたら、もしかしたら興味をもってくれる学生が出てくるかもしれない。そうなったら、いいよなぁって思ってさ。」

いか「いやぁ。すごい素敵すぎるエピソードじゃない。なんで、長野から海に行こうと思ったのか不思議だ~」

みつき「なんでかは俺もよくわかんないけども。でもねぇ、水産学部へ行ったら、やっぱり面白いんだよね。これで、面白くなかったら、その時はその時だと思うんだけど。これだけ面白い思いをしてしまうとね~

いか「それを知らない長野の未来の子供たちに伝えなければって感じかぁ~素敵だねぇ」

みゆう「何年後かに、長野県から水産学部へ進む人が出てくるかもだね!みつきくんにかかっているわ~(冗談めかして言ったけど、めちゃめちゃすてき、、、!)」

みつき「ってことで、いかちゃんの話も聞きたいです」

いか私は研究者になりたいなぁって。人って、魚を人目線でみるじゃんね。この魚はこの時期にたくさん採れるから旬で、みたいに。けど、魚目線でみたら、この時期の方が脂が乗っていて津軽海峡で採れた方が美味しい!みたいなこともあるんだけど、宮城県あたりでぱっと採られちゃうとかね。本当は、おいしい時期があるのに、その時期に採られていない魚ってあるんだ。だから魚にあった時期に食べれるようなお手伝いができる研究者になれたらいいな、って。」

みつき「もうスバラシイわっ!!!スバラシイよ。」

みゆうもう二人ともスバラシイよ・・・!!!!(泣))

いか「大学院まで行って、まずは地元の水産試験場に枠があったら、入りたいな。地元の魅力から開発したいなって。」

いか水産のコトをおもしろく語ってくれる人がいるだけで100倍ちがうと思うんだよね。私は水産をおもしろいって思いきっている教授が授業したから、おもしろいって思えたんだ。そういう人がいないと、水産のおもしろさって伝わりにくいこともあるんだよね。だから、それをやってくれる若者がいたらなって思っていたから、本当にみつきくんには頑張ってほしいなって。」

みつき「頑張るわ、俺(笑)いや、でもね、本当におもしろいんだよね。」

いかみんな海の生き物もみようよって。人間とは全然違くて、わからないこともいっぱいあるのに、でも近くにあるって。もう掘り出し放題じゃん。

みつき「いや、まさに!わからないことがいっぱいあるってところが本当におもしろいところだよね!!あんなに遠い月には行っているのに、深海になかなか行けないからね。わかっていないことだらけなのに、すべてがわかったように進んでいく高校の授業もどうなのかなって思う。こういう生物はこういう特徴があるんだけど、ここはわからないんだってちゃんと伝えたい。

いか「それ本当にいい考え方だなって。そういう先生がいたらな、、、って思っていたんだ!!」

最後に

水産学部×水産学部でわかったこと。それは、一口に水産学部でも、場所も違えば研究分野が違う。おのずと視点が変わってくるということ。まだまだ未知の世界が広く深く広がっており、それが最大級に水産学をおもしろくしていること。そして、夢をもった水産学部生がいるということ。これからが楽しみな分野だ!!

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