こんにちは!震災後Uターンして水産の世界に飛び込んだヒロヨシです。
皆さん、アカモクという海藻をご存知ですか?
近年、TV等でも特集される話題の海草で、ネバネバ、シャキシャキでとても美味しい海草です。
今回は、そんなアカモクについて特集していこうと思います。
目次
アカモクとは
アカモクの基本情報
アカモクとはホンダワラ科ホンダワラ属の海藻で、ひじき、昆布、わかめ等の仲間です。
とても生命力が強く、昆布やわかめが育たない環境でも育つ逞しさを持っています。
その為、昆布やわかめの生産量が乏しい富山県、新潟県、山形県、秋田県などでは、貴重な海藻として食べられてきました。
近年では全国に出荷され、メジャーな存在になってきました。
茹でて刻むと強い粘りが出て、つるつるとした食感とクセの無い味がとっても食べやすい海藻なんですよ。
地域の名称
アカモクは食べる地域がくっきりと分かれる海藻ですので、地方で様々な呼び名があります。
ここで上げているのはごく一部ですので、興味があったら調べてみて下さいね♪
秋田県…ギバサ
新潟県…ギンバソウ
島根県隠岐…ハナタレ
邪魔者だったアカモク
アカモクは、成熟した後に海面を漂う藻屑となってしまうため、邪魔者扱いされてきました。
漁に使う網に絡まったり、船のスクリューにひっかかったり、百害あって一利なしな存在だったのです。
しかし、近年その価値が見直され、食べなかった地方でも積極的に水揚げしています。限りある海洋資源を有効活用でき、さらには美味しいなんて素敵な海藻ですね。
産地
アカモクは全国に自生していますが、古くから食べられている、新潟県、秋田県、富山県の生産量が比較的多くなっていました。
しかし、近年の需要の増加から全国で漁獲が始まっています。
当店で取り扱っている宮城県産のアカモクもその中の一つです。
旬と収穫時期
アカモクは秋から冬にかけて生長し、本州中部では冬から春に成熟します。※時期は地域によって異なります。
アカモクのネバネバ成分(フコダイン等)は、生殖器床が出現する成熟期が最も多いとされていますので、結果的に旬は春先(4月~5月)となります。
アカモクの食べ方
アカモク自体には殆ど味が無いので、様々な調理法にて楽しむことができます。
今回はその中でもオススメ料理をご紹介します!
ヒ素に注意!
アカモクは絶対に生食をしてはいけません。
何故ならば、アカモクはホンダワラ科に属する海藻なので、無機ヒ素の割合が高くなっているのです。
ヒ素が含まれた身近な食材だと、ひじきが有名ですね。
ヒ素は茹でる事で除去できるので、必ず処理を行いましょう。
食べる量は?
アカモクの摂取目安は、一日30gくらいとされています。
また、甲状腺ホルモンの元となる「ヨウ素」が多く含まれているので、甲状腺系に病気のある方は注意しましょう。
生アカモクの下処理
アカモクは生のままだとヒ素を有しているので、必ず加熱する必要があります。
①水で洗う。
生のアカモクには泥などの不純物がついています。水道水で綺麗になるまで洗いましょう。
②中心の茎から、葉だけを取り出す。
アカモクの茎は固くて食感が悪いので取り除きましょう。
先端から根の方向に、手でしごくようにすると簡単に取り外せます。
③取り出した葉の部分だけをすすぎ洗いする。
取りきれなかったゴミを取り除くために、すすぎ洗いしましょう。
④たっぷりのお湯で茹でる
色が緑色に変わるまで湯がきます。おおよそ数十秒です。
⑤流水で冷やす
湯がいたアカモクをザルにあけ、流水で冷やします。
⑥水を切って完了
ペーパータオル等で水を切れば完了です。様々なお料理にお使い下さい。
保存方法
アカモクは、熱処理後ならラップしたお皿や簡易パックなどに入れて、2日程は美味しくお召し上がり頂けます。
また、熱処理後のアカモクは冷凍保存も可能ですので、小分けパックにして冷凍庫で保管するのも良いでしょう。
とろろ+
茹で処理をしたアカモクに、とろろを足しました。
ネバネバが合わさってとっても美味♪
納豆+
上記に続き、ネバネバコラボです。
タンパク質が含まれる納豆は、アカモクとの相性が良いです。
味噌汁
食べる直前に、味噌汁にアカモクをちょい足し!
とろとろ食感の新しい味噌汁です^^
酢の物
さっぱりと食べられる、アカモクの酢の物です。
かんたん酢やポン酢で和えるだけでなのでとってもオススメ♪
まとめ
話題の海草のアカモク、いかがでしたでしょうか。
味も良く、栄養価の高いアカモクは、是非毎日の食卓に並べていただきたい海産物です。
調理法も沢山あるので、是非お試し下さい!
それでは良いお魚ライフを~>゚))))))))))))))))>=<
水産加工会社の2代目/フードコーディネーター
震災後の2014年に東京からUターンしてお魚屋さんになりました。 お魚の雑学や、お魚を使ったレシピ等、「魚」にまつわるコンテンツを日々発信中!