鯛の旬を解説!種類も合わせてご紹介

皆さんこんにちは!相馬のおんちゃまオンラインショップ、店長の高橋です。
今回は鯛のお話です。

鯛といえば、日本の魚の中でも1、2を争うメジャー魚。
刺身の盛り合わせに入っていたり、祝い事の席で尾頭付きで出てきたり、日本人なら1度は食べた事がある魚だと思います。

最近は養殖モノも増え、通年を当して味の良い鯛を食べる事が出来るようになりました。
そこで気になるのが、最も鯛の美味しい季節。

普通に美味しい鯛が「さらに美味しくなる」と思えば、誰でも味わってみたいと思いますよね。

しかし鯛の旬はちょっと複雑で、一概には言えません。
「旬」という一言では表現し辛い、鯛の美味しい季節について詳しく解説していきます。

鯛の基本情報

一口に鯛といっても何種類といるので、まずは鯛の基本情報から解説していきます。

鯛の種類

まずは鯛の種類からいきましょう!
鯛の仲間では無いけど名前に鯛が入っている“あやかり鯛”は省略して、生物学上でタイ科に属している魚の中から、最もポピュラーな3種をご紹介します。


マダイ

スズキ目スズキ亜目タイ科マダイ亜科マダイ属

一番ポピュラーで高価なタイ。
一般的にタイと言ったら本種を指す場合が多いです。

古くから高級魚として知られ、
・海老で鯛を釣る
・鯛の尾より鰯の頭
・腐っても鯛
などなど、数多のことわざにも登場し、お魚の中でも最も有名な部類に入ります。

「めで鯛」の語呂合わせで、祝い事で使われる事も有名ですね。


海外での人気はあまり無く、祝い事で鯛を使う文化は日本独自らしいですよ。


チダイ

スズキ目スズキ亜目タイ科マダイ亜科チダイ属

マダイの次に高価とされる鯛、チダイです。
エラのふちが赤く、血が滲んだように見える事から「血鯛」と呼ばれます。

底引き網漁などで纏まって水揚げされます。

このチダイ、最も重宝されるのが10cm前後の稚魚。
チダイの稚魚はかすご鯛(春子鯛、春日子鯛)と呼ばれ、古くから江戸前寿司のネタとして愛されています。

マダイよりも水っぽいと言われ、塩〆、酢〆、昆布〆など、水分を抜く仕立てをする事が多くなっています。
中サイズは姿焼き等の焼き物、大サイズは刺身用等で高値で取引されます。


キダイ

スズキ目スズキ亜目タイ科キダイ属

今回ご紹介した中では最も安価になるキダイです。
マダイに似た美しい容姿をしており、黄色がかっている事から「黄鯛」と呼ばれています。
東よりも西で知名度のある魚でしょうか。

群れで水揚げされる様から、レンコダイ(連子鯛)と呼ばれる事もあります。

マダイの代用品して古くから利用されており、マダイよりもサイズが小さい事から、「尾頭付き」で塩焼きや煮つけにされる事が多くなっています。
味はチダイ同様、少し水っぽいとされていますが、酢〆や焼き等、的確な調理で大変美味しく召し上がれます。

マダイの産卵期

マダイの産卵期は3月~6月と言われています。
しかし、一番重要な要素は、月では無く「水温」です。

冬が終わり、水温が上昇し始めた地域から順に産卵期へと移り変わっていきます。
北に行くほど産卵期が遅れ、瀬戸内は晩春、東北は晩旬~初夏とずれ込んでいくのです。

余談ですが、近年の温暖化の影響なのか、水揚げの時期がずれる事が多くなってきました。

ちなみに、チダイは秋、キダイは春と秋に2回ずつ行われます。

真鯛の旬は年2回

旬、というと曖昧な表現になってしまいますが、ここでは「鯛をより楽しめるシーズン」という解釈で解説していきます。

桜鯛

春先に水揚げされるマダイを桜鯛、または花見鯛と呼びます。
桜が舞う頃に獲れる鯛なので、桜鯛。なんとも乙な呼び名ですね。

主に、産卵期を迎えたマダイを指す事が多いです。
メスはピンク、オスは黒っぽく変色する(婚姻色になる)事もポイント。

産卵を控えて身に脂が乗っているとされ、一番メジャーな旬とされています。
また、産卵で浅瀬に集り大量に水揚げされる事や、祝い事需要の多いシーズンに獲れる事も大きな要因です。

程よく乗った脂に加え、パンパンに膨れた白子や真子を楽しめるのも魅力。

しかし、「産卵期の鯛は卵に栄養が取られていて美味しくない」と言われる事もあり、後述するもみじ鯛を押す人も多いです。

もみじ鯛

春に水揚げされる桜鯛に対し、秋(または初冬)に水揚げされる鯛をもみじ鯛と呼びます。
これまた赴きのあるネーミングですね。
白子、真子を楽しめる桜鯛も去ることながら、こちらのもみじ鯛も大変美味しい鯛です。

その魅力は、一年で最高とも言われる身の状態。

鯛は産卵を終えるとやせ細り、味が極端に落ちてしまいます。(通称:麦わら鯛)
そこから時間をかけて、次の年の産卵期に備えて、栄養を蓄えていきます。
そして、産卵期に入る前に最高の状態を迎えるのです。

この状態の鯛がもみじ鯛です。

沢山栄養を蓄えていて、尚且つ産卵にエネルギーを使っていない状態なので、脂乗りが抜群。
白子や真子はありませんが、身を食べるなら最もおすすめな鯛です。

おすすめ料理

鯛には2度旬があると解説しましたが、そこで気になるのが美味しい食べ方。

同じ鯛でも少し扱いが違うので、至極個人的なオススメの食べ方をご紹介します。

桜鯛のおすすめ

もみじ鯛の魅力は、程よい脂乗りと白子&真子です。
もちろん、そのままお刺身でも絶品ですが、桜鯛の持ち味である白子&真子を味わう為には、塩焼きや煮つけ等の過熱調理がオススメです。

ホクホクで上品な白身と、濃厚な白子と真子のコントラストは純粋に食事のクオリティを底上げしてくれます。

もみじ鯛のおすすめ

もみじ鯛が手に入ったら、刺身、鯛茶漬け、しゃぶしゃぶ等、素材の味を楽しめる食べ方がおすすめです。
春の鯛よりも脂のりが良く、その違いに驚くと思います。

また、アラにも脂があるので、アラ汁や吸い物、炊き込みご飯などに是非。

(もちろん、焼きや煮つけでも最上級です。最終的には“好み”という事をお忘れなく。)

まとめ

鯛の旬をまとめてみましたが、如何だったでしょうか。
一言に「旬」といっても、さまざまな捕らえ方がありましたね。
重要なのは、時期、産地、魚の状態を総合的に判断する事です。
鯛は個体差も激しいですしね。

魚の状態で楽しみ方を変えられると、もっと魚を好きになれます。

上記を参考にして、鯛の楽しみ方を模索しては如何でしょう。

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