こんにちは!魚屋の高橋です。
白魚は江戸前の魚としても古くから愛されているお魚です。
透き通っていて、とっても綺麗なお魚ですよね。
本種は、初春に水揚げのピークを迎える事から、春を告げる小魚として知られています。
今回はそんな白魚を特集してみたいと思います。
目次
白魚とは
白魚の基本情報
白魚は、サケ目シラウオ科シラウオ属のお魚です。
江戸時代に隅田川で漁獲があった事から、今でも江戸前料理の定番として味わう事が出来ます。
その魅力は多彩な食べ方。
生で食べても良し。さらには熱を加えると甘みが出て、良い出汁も出ます。
また、綺麗な女性の指を白魚のような指と称すように、透明でキラキラとした見た目が美しいです。
スーパー等で見かける事は皆無で、小料理店などに卸される事が多いです。
白魚と素魚
白魚と聞くと踊り食いがぱっと頭に浮かびませんか?
でもご紹介したように、踊り食いが有名なのは素魚(シロウオ)と呼ばれるまったく別のお魚なのですよ。
白魚がシラウオ科に属しているのに対し、素魚はハゼ科に属しています。
素魚は基本的に活(生きている状態)で流通し、キロ25000前後もする超高級魚となっています。
成魚になると?
シラスはイワシ、小女子はイカナゴへと成長します。
それらの稚魚を、ちりめんに加工したり、そのまま食べたりしている訳ですね。
それでは白魚は何の稚魚なの?と思う方もいらっしゃると思いますが、白魚は大人になっても白魚です。
白魚の寿命は1年。
産卵に近づくにつれて魚体が大きくなり、春を迎えるとその短い一生を終えます。
日を追うごとにサイズが大きくなるので、温かくなるほど
旬
主な旬は初春。
白魚は、産卵するために河口を上がる習性をもっているので、その時期に多く水揚げされる為です。
しかし、地域(水温の違い)や、海の環境により漁獲時期が変わるため、味が安定している期間が非常に長いとも言えます。
一番早い漁期が北海道の秋口、一番遅いのが関西方面の春ですので、
秋口~春まで美味しくお召しあがり頂けます。
※目安です。
産地
北海道~岡山県、熊本県、サハリン(ロシア)、沿海州(ロシア)~朝鮮半島東岸。
島根県宍道湖では「宍道湖七珍」(宍道湖で水揚げされる代表的な7種の魚介類。その他にスズキ、モロゲエビ(ヨシエビ)、ウナギ、アマサギ(ワカサギ)、コイ、シジミ(ヤマトシジミ)がある。)の中の一つとされ、古くから愛されています。
栄養素
カルシウム、マグネシウム、リン
白魚はそのまま骨ごと食べるので、カルシウム、マグネシウム、リンが豊富に取れます。
熱を加えると臭みが消えて食べやすくなるので、お子様にもオススメです。
レチノール
白魚にはビタミンAとなるレチノールが多量に含まれています。
活性酸素を抑えて動脈硬化、心筋梗塞などの生活習慣病対策となり、免疫力も高くなります。
食べ方と料理法
多彩な食べ方が魅力の白魚。
そんな白魚の調理方法を一挙公開!
刺身
新鮮な白魚が手に入ったら是非刺身で味わってみて下さい。
癖が無く、ほろ苦さとほのかな甘さがお口に広がります。
日本酒に合わせるのがベスト!
卵とじ
白魚はその透明な見た目からは想像出来ない、上質な出汁が出ます。
お刺身に飽きたら、上品な出汁が溶け込んだ卵とじをお試し下さい。
材料
白魚・100g
卵・2個
ねぎ・1本(お好みで)
★水・100ml
★本だし・小さじ2
★醤油・大さじ1
★みりん・大さじ2
作り方
①鍋に★調味料入れて沸騰させます。
②白魚、白葱、を入れます。
③再び沸騰したら卵を投入。
④卵が好みの固さになったら完成。半熟がオススメです!
天ぷら
江戸前天ぷらの定番メニューです。
サイズの大きいものはそのまま、小さいものはかきあげにします。
熱の加わった白魚は甘みが強くなり、ふわっとした食感を楽しむことが出来ます。
お寿司
江戸前寿司では定番のネタ。
サイズの大きいものは握りで。
最近では、軍艦巻きにして提供される事も多くなってきました。
まとめ
春を告げる白魚、いかがでしたか^^?
ちょっと高級な為スーパー等での取り扱いは少ないので、みかけたら是非トライしてみてくださいね!
その小さい体からは意外すぎるほどのポテンシャルを発揮してくれますよ♪
それでは良いお魚ライフを~>゚))))))))))))))))>=<
水産加工会社の2代目/フードコーディネーター
震災後の2014年に東京からUターンしてお魚屋さんになりました。 お魚の雑学や、お魚を使ったレシピ等、「魚」にまつわるコンテンツを日々発信中!