魚屋が解説!アナゴの基本と捌き方

こんにちは!
震災後Uターンして水産の世界に飛び込んだヒロヨシです。
今回はいつもよりもポピュラーなお魚、アナゴの紹介記事です。

ヌルヌルしたウナギのような見た目のアナゴ、
名前を知っている割に、あまり食べる機会がないお魚なのではないでしょうか。

そんなアナゴを徹底解明していきます!

アナゴとは

アナゴの基本情報

今回ご紹介するのは、アナゴと呼ばれる魚の中でも一番ポピュラーな「マアナゴ」というお魚です。
他の食用アナゴとしては、クロアナゴやギンアナゴ等が知られていますが、本種のマアナゴは格段に味とお値段が良いものとなっております。
飲食店に並ぶアナゴは、殆どこのマアナゴです。

古くから江戸前の定番魚とされており、天ぷらや寿司でも主役級の存在感を発揮しています。
関西では焼きアナゴ等が有名でしょうか。

近年では漁獲量が落ちており、輸入物も増えています。

旬と産地

産地としては、長崎県、島根県、愛知県が漁獲量トップ3となっています。
漁法はアナゴ筒や、底曳、延縄、籠など。
基本的に活(生きている状態)のものや、生きている状態から締めた「活締め」に高値がつきます。

一般的に夏が旬と言われていますが、一概には言えないという事を覚えておきましょう。

夏のアナゴは脂が少なくさっぱりとしていて、淡白。
逆に冬のアナゴは脂が乗っていて、濃厚な味わいが楽しめます。

近年の味覚の変化から、脂の強いアナゴの評価も上がってきたようです。

アナゴとうなぎの違い

良くアナゴと比べられるウナギですが、実際は何が違うのでしょうか。
特徴を比べてみましょう!

アナゴ(マアナゴ)の特徴

・ウナギ目アナゴ科
・川には上らず、一生を海で過ごす
・背は薄茶色に白い斑点があり、腹は白色
・ウナギと比べて、低カロリーで淡白

ウナギの特徴

・ウナギ目ウナギ科
・海で生まれ、川に上って淡水で成長し、また海に下って産卵する
・アナゴよりも脂質が多く、濃厚で高カロリー
・夏に需要があるが、実は旬が冬

見た目の違いも去る事ながら、一番は味の違いではないでしょうか。
アナゴがさっぱりとして淡白な味わいにたいし、ウナギは脂乗りが濃厚で高カロリーです。

その為、アナゴは天ぷらや煮アナゴ等、淡白な魚向けの調理法が多く、
ウナギは火で脂を落としてからタレ漬けした蒲焼が主な調理方法となっています。

下処理と捌き方

締め方

まずはアナゴの締め方から!

生きているアナゴを入手したら、早めに締めましょう。
アナゴの血が、生臭さや鮮度劣化の原因になるためです。

頭の付け根の少し下のあたりから包丁を入れ脊髄を絶ち、水に入れて血を抜きます。
※アナゴの血には毒があるので、同じまな板を使わない等、取り扱いには十分注意しましょう。

下処理

次はアナゴの下処理をします。
アナゴはぬめりが多いお魚で、このぬめりがついたまま調理すると生臭さの原因になってしまいます。
しかしこのヌルヌル、すごく滑るのでとても洗いにくいです。

そこで私がおススメな方法が、「みかんネット」を使う事です。
ぬるぬると滑って洗いづらいアナゴですが、みかんネットを使うことでしっかりとホールドしてぬめりを除去する事ができます。

捌き方

アナゴの捌きは難易度が高めですが、慣れれば誰にでも裁けるようになります。
まずはトライして捌いてみましょう!

①目打ちをする

②活締めした首の背から、尻尾まで包丁を入れて開いていく★背骨の感覚を感じながらおろすのがコツです。

③残った背骨を包丁でこそぎ取るようにはずしていく

④残った内臓をとる

⑤背びれを落とす

⑥頭を落とし、腹骨をとる



⑦完成!

まとめ

アナゴの下処理や捌き方、食べ方レシピ等をご紹介しました。
いきなり生のアナゴを捌くのは大変かと思いますが、新鮮なアナゴの臭みの無さや、旨みの繊細さは一度味わうと病みつきですよ。

入手できたら、是非トライしてみてください!
それでは良いお魚ライフを~♪

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