こんにちは!相馬のおんちゃまオンラインショップ、店長の高橋です。
お寿司屋さんやお魚屋さんなどでよく耳にする、『活け締め(いけじめ)』や『活〆(かつじめ)』という言葉。
活〆ヒラメ、活〆スズキ、活〆アイナメ、、etc
なんとなーく、活〆って書いてあったほうが美味しそう、、、と思いますよね^^
事実、活〆されたお魚のほうが俄然美味しいです。
ところで、活〆ってなんなのか、何故活〆をすると美味しくなるのか、解る方って意外と少ないのではないでしょうか。
私もお魚屋になる前は知りませんでした、、^^;汗
今回はそんな活〆をご紹介します♪
目次
活け締めとは
活け締めのやり方
活〆とは文字通り、活きた(生きた)まま、〆る(殺す)事をいいます。
①生きたままのお魚のエラに包丁を入れて延髄と動脈を断つ。
②その後、水(海水)の入ったバケツに入れて血抜きをする。
という方法が一般的ですね。
ちょっぴり目を伏せたくなるような光景ですが、これも美味しい魚を食べる為に編み出した先人達の知恵です。
活け締めすると、どう変わるの?
で、活〆をするとどんな良い事があるのかというと、、
旨み成分の素を消費させない。
お魚の旨み成分は、死後に蓄積されていきます。
その旨み成分の材料になるのが、ATPという物質です。
そのATPが死後に分解されていく事で、イノシン酸という旨み成分が生成されていきます。
旨味の素となるATPが多いほど、後に魚の旨みが増える、という事ですね。
しかしこのATP、魚が暴れたり、ストレスを感じたりすると減ってしまうんです。
さらに暴れると味の劣化に繋がる疲労物質の乳酸も発生します。
魚も苦しい思いをすると、味が落ちちゃうんですね。
そこで、ATPが減る前に〆る事で、後の旨み成分が増えるという事です。
死後硬直を遅らせる
活〆することによって、死後硬直に入る時間を極端に遅らせることができます。
死後硬直を遅らせる事によって、新鮮さを長持ちさせる効果があるんです!
この鮮度が良いうちに内臓をとる等の処理をするかしないかで、味に雲泥の差が出ます^^
微生物の繁殖を抑えられる。
血が残っていると、そこに微生物が繁殖します。
魚の臭みの原因の殆どが微生物による腐敗なんですよね~(>_< )
血をしっかり抜くことによって、臭みの発生を防ぐことが出来ます。
内出血も抑えられるので、見た目も美しくなります^^
番外編!さらに凄い、神経締め
さらに、活〆より質に差がでる〆方があります。
それが神経締めです。
お魚の頭に穴を開けて、そこからワイヤーを通し、脊椎の中を破壊します。(ひいいいい、、)
お魚の〆方の最上級ですね。
活〆よりも死後硬直が遅れ、ATPの減りも少ないんです。
野締めの魚とは雲泥の差がでます。
まとめ
旨みの素の枯渇を防ぎ、鮮度を保ち、腐敗による臭いを抑える!
いいこと尽くしですね^^
その違いを是非食べ比べてみてくださいませ~♪
水産加工会社の2代目/フードコーディネーター
震災後の2014年に東京からUターンしてお魚屋さんになりました。 お魚の雑学や、お魚を使ったレシピ等、「魚」にまつわるコンテンツを日々発信中!