【ソボクなギモン】魚の鼻の穴は4つ?エイの裏側のアレは目?鼻?

こんにちは!お魚大好き女子大生の鈴木ひらです。
突然ですが皆さん、魚の鼻ってどこにあるかわかりますか?
意識して見ないと意外とわかりづらい、控えめな鼻をしていますよね。
中にはもしかすると、「あれ、魚に鼻の穴ってあったっけ?」なんて思われた方もいるかもしれません。

魚は多くの場合、両目の前方に2対の鼻の穴があります!
つまり、合計4つの鼻孔を持っていることが多いんです。

今回は、そんな意外とよく知らない魚の鼻について、改めて掘り下げてみたいと思います!

魚の鼻はどこにある?

魚の顔をよ~く見てみると、目の前方に、前後に二つ並んだ鼻の穴が、左右にそれぞれあります!

私たち人間は空気を吸い込んで呼吸するために鼻を使いますが、魚たちはエラを持っているので、鼻を呼吸には使いません
それでは何に使うかというと、もちろん匂いを嗅ぐためです!

魚は泳ぎながら、水を前の穴から通し、後ろの穴から出しています
鼻の穴の中を水が通ると、そこにある嗅細胞と呼ばれる細胞が、水の中の匂いの成分をキャッチします。
すると嗅細胞は、その情報を軸索を通して、「嗅球」と呼ばれる匂いの情報を処理する脳の組織へと伝達します。

このようにして、魚は水の中に溶け込んだ匂いを感じ取っているんですね!

犬にも負けない!魚の嗅覚

嗅覚が鋭い動物と聞いて、真っ先に思い浮かぶのはやっぱり犬でしょうか。
実は魚も、犬に劣らない優れた嗅覚の持ち主なんです!

犬は人間の約100万倍も鋭い嗅覚を持っていると言われていますが、ウナギなどは、その犬と同じくらいの嗅覚を持っていると言われています。
ウナギの他にも、サケやサメなどの魚は嗅覚が発達していると言われています。
特にサケは産卵の季節になると、匂いを頼りに、生まれ育った川へと回遊して戻ってくることができるんです!

魚の鼻の穴は4つ!人間は2つ?

魚には4つの鼻の穴がありましたね。
私たち人間の鼻の穴は2つですが、実は遠い昔、私たちの祖先も4つの鼻の穴を持っていたんです!

そんな今は無き第三、第四の鼻の穴の名残が、目頭にあります。
泣いていると鼻水が出てきたことや、目薬を差したら鼻の方へ抜けていく感覚があった経験はありませんか?
これが、目と鼻が繋がっていることの他ならない証拠です。

鼻が特徴的な魚たち

魚の中でも、ちょっと特徴的な鼻の持ち主を紹介していきます!

花房(金魚)

金魚が好きな方はお馴染みかもしれない「花房(ハナフサ)」は、名前の通り鼻の部分が房状に肥大化した金魚です。
茶金やランチュウ、和蘭獅子頭といった品種の一部に見られる特徴です!
肥大化しているのは、鼻の穴を覆っている「鼻孔褶(びこうしゅう)」と呼ばれる肉質の突起です。

ウツボやウナギ

水族館などでウツボやウナギをじっと見たことのある人なら、お気づきもしれません。
彼らの鼻には、鼻栓のような不思議な飾りが付いているんです!
これは「鼻管」と呼ばれる部位で、鼻孔が発達したものです。
なぜこのような特徴があるのかはよくわかっていませんが、中にはハナヒゲウツボのように、鼻管をド派手に発達させたユニークな種類もいます!

マダイ

こちらは打って変わって、いたって普通の鼻を持っているように見えるマダイ。
実は養殖マダイの中には、鼻の穴が2つしかないものがいるんです!

これは「鼻腔隔皮欠損症」と呼ばれる症状で、マダイを稚魚期から養殖すると頻繁に発生します。
前鼻孔と後鼻孔の間を隔てる「鼻孔隔皮」と呼ばれる器官の形成が阻害されるので、見た目上は1つの穴に見えてしまうんです。
原因はよくわかっていませんが、飼育方法によっては発生率を少なく抑えられることもあるようで、何らかの環境要因が関わっていると言われています。

養殖マダイにしか見られない症状なので、マダイの「天然物」と「養殖物」の見分け方としても有名です!
一方で、すべての養殖マダイに鼻腔隔皮欠損症の症状が見られるわけではないので、注意が必要です。

エイ

ちょっとややこしいのが、エイの鼻です。
エイといえば、体の裏側にある、ちょっと微笑んでいるような「顔」が可愛いですよね。
ところが、あの穏やかそうに見える「目」は、実は目ではなく鼻です!

本来の目はちゃんと表側にあります。
本当に目が裏側にあったら、海底しか見えてないことになってしまうので、考えてみれば当たり前なのですが…うっかり混乱してしまいますね。

番外編:テングハギ

こちらは番外編ですが、「鼻が特徴的な魚」と聞いてパッと思いついた方もいるかもしれません。
その名の通り、顔に天狗の鼻のように長い出っ張りを持ったお魚、テングハギです!

もちろん、この出っ張りは本当は鼻ではありません。
本物の鼻はちゃんと目の前方に、ちょうど出っ張りの付け根のあたりにあります。
その位置関係で考えると、「鼻が長い」というよりも「おでこが出ている」という方が正解かもしれませんね。

まとめ

いかがでしたか?

普段は見落としがちな魚の鼻ですが、改めて掘り下げてみるとユニークな特徴がたくさんありましたね!
今度お魚屋さんや水族館などで、じっくり観察してみるのもおもしろいかもしれません。

それでは、素敵なお魚ライフを〜

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